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スペシャルコラム シンクタンク・ソフィアバンク副代表 法政大学大学院客員教授 藤沢久美さん

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第6回 起業について

小さな起業を体験する

「起業」と言われると、なんだか大変そうなイメージが先行するように思いますが、私は、できるだけ多くの方に、起業を経験していただけたら・・と思っています。資本金を用意して、会社を辞めてスタートする起業ではなく、会社の就業規則で副業ができない方もいらっしゃるでしょうが、身近なところで、「自分の好きなことでお金をいただく」という体験をしていただけたらと思うのです。ただし、それは一度だけではなく、それを続けることを体験していただきたいのです。

ネットでテーマを決めてブログを書き続けて広告収入を得るのもいいし、ネットオークションでもいい。もちろん、得意なことを人に教えても良いし、週末ベビーシッターというのもありかもしれません。何でも良いのです。だれからも指図されること無く、自分で考えて、自分でお金をいただく仕組みをつくること。それを起業と捉えてみていただければと思います。

起業を通じて、視野が広がる

誰のせいにもできないこの環境は、学ぶことが無限にあります。一度きりならお金を払ってくれたお客様も、継続的にお付き合いいただくためには、工夫が必要です。相手の気持ちを考えたり、社会の変化に目を配ったり、そうすることで、目の前の世界が広がります。そして、世の中にはいろんな人がいて、いろんな考え方があることに気づき、その中で、自分が持ちつ持たれつの関係で生きていることが実感できます。

辛いこともあります。けれども先に書いたような小さな起業なら、全財産をかけるわけでもありませんし、借金をする必要もありませんから、経済的なダメージを受けることはほとんどないでしょう。ただし、思ったように進まないことは、多くあると思います。でも、そのときこそが、知恵の絞り時であり、成長のチャンスです。

起業を通じて、自分自身が成長する

こうした経験は、日々の本業や生活にも必ずプラスの影響を与えてくれると思います。まずは、お金の稼ぎ方を考えるようになると、お金の使い方が変わります。大切なお金を、大切に使うようになります。投資という考え方も自然に身に付きます。さらには、相手の立場や気持ちを考えるようになります。

ただし、起業があまりにもうまくいって、「ラクして儲けちゃった」というときは、こうした自分の成長を体験することは無いかもしれません。けれども、「ラクして・・」というのは続かないのが世の常。1年くらいは続けるつもりで起業体験に挑戦してみてください。自分の新たな可能性に気づくことができると思います。

渋井真帆

藤沢久美(ふじさわ くみ) プロフィール
シンクタンク・ソフィアバンク副代表
法政大学大学院客員教授
国内外の投資運用会社勤務を経て、1996年に日本初の投資信託評価会社を起業。1999年同社を世界的格付会社に売却後、2000年にシンクタンク・ソフィアバンクの設立に参画。現在、副代表。2003年社会起業家フォーラム設立、副代表。2007年「ヤング・グローバル・リーダー2007」に選出。金融審議会委員、新IT戦略会議専門評価委員など公職も多数兼務。著書は『なぜ、御用聞きビジネスが伸びているのか』『マネーのマナー』など多数。

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